米1月小売売上高、前月比0.8%減―市場予想より悪化、寒波など影響

経済

2024/2/16 9:02

<チェックポイント>

●1月の減少は一過性との見方

●自動車とホームセンター、ガソリン販売が急減

●コア売上高も減少―1-3月期GDPを押し下げへ

 米商務省が15日に発表した1月の小売売上高(季節・営業日調整後)は、前月比0.8%減の6957億7600万ドルと3カ月ぶりに減少し、市場予想の平均値である0.2%減よりも悪化した。前年比は0.6%増となり、12月の伸び(5.3%増)を大きく下回ったが、1月までの過去3カ月(23年11月-24年1月)の伸びは前3カ月(23年8-10月)比で0.1%増となり、堅調さを維持した。

 また、月ごとの変動が大きい自動車・同部品を除いた小売売上高は前月比0.6%減となり、市場予想(0.1%増)に反して減少した。

 市場は年末商戦で12月に支出が増えた反動のほか、中西部と南部を襲った寒波が背景とみており、個人消費は依然堅調で1月の減少は一過性との見方があった。

 カテゴリー別では、全13業種のうち9業種が減少し、増加したのは3業種、横ばいが1業種。ホームセンターなどの建築資材・園芸が前月比4.1%減(前月は0.9%増)のほか、月ごとに変動が大きい自動車も同1.7%減(同0.3%増)が減少に転じ、どのカテゴリーにも入らないその他商品・サービスが同3.0%減(同0.3%減)、ガソリンスタンドが同1.7%減(同0.8%減)と下げが加速した。

 オンライン小売も前月比0.8%減(前月は1.4%増)に、アパレルも同0.2%減(同1.3%増)に急減速している。

 半面、市場が景気のバロメーターとして注目しているレストラン・バーの外食は前月比0.7%増(前月は0.2%増)に加速した。

 前年比は0.6%増と、前月の伸び(5.3%増)を大幅に下回った。過去3カ月間(23年11月-24年1月)の伸びは前3カ月(8-10月期)比で0.1%増、前年同期比3.1%増と、依然、消費は堅調さを維持している。

 ガソリンスタンドと自動車・同部品、建築資材や飲食レストランを除いた、いわゆる“コア小売売上高”(コントロール・グループ)は前月比0.4%減となり、4月25日発表予定の1-3月期GDP(国内総生産)の約7割を占める個人消費を押し下げる見通し。なお、ガソリンスタンドを除いた小売売上高は同0.8%減(同0.5%増)、自動車・同部品とガソリンを除いた小売売上高は同0.5%減(同0.6%増)だった。

<関連銘柄>

 NASD投信<1545.T>、NYダウ投信<1546.T>、上場米国<1547.T>、

 SPD500<1557.T>、NYダウ<1679.T>、NYダウブル<2040.T>、

 NYダウベア<2041.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

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