西芝電は再生エネ普及追い風、PBR割安

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2018/4/3 17:30

 西芝電機(6591・(2)、百株)は発電装置の需要が中・長期的に拡大しそうだ。前2018年3月期は下期に一転して業況が好転し、いったん織り込んでいた利益の喪失を回避したもよう。低位の株価には見直しの余地がある。

 主力の船舶向け電機システムが低調な半面、発電装置は受注環境が上向いている。前期は上期こそ勢いが鈍く、昨年10月に通期の連結営業利益の当初計画を5億円から3億円(前々期は12億円)に下方修正。しかし、下期は売上計上が想定より順調に進んだため、結局5億円に引き戻した。

 国は再生エネルギーを主力電源の一つとして、30年度に全体の22~24%(16年度は15%)に引き上げる方向。再生エネの活用促進は自家発電装置の需要増につながることで、西芝電には追い風。また、日本船舶輸出組合まとめた日本の造船所の輸出船契約実績は、今年1~2月累計で前年同期比66%増の136万総トンに伸びた。造船受注の底打ち感が強く、低迷する船舶向け電機システムについても光明が差してきた。

 株価は昨年の下方修正後、170円を軸にもみ合いが続いている。業績回復への期待が高まる中、PBR(株価純資産倍率)0.5倍台の水準には割安感がある。

(鈴木草太)

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