<新興国eye>前週のブラジル株、米中貿易協議の部分合意や利下げ期待で反発=BRICs市況

新興国

2019/10/15 10:28

 前週(7-11日)のブラジル株式市場は11日のボベスパ指数が前日比1.98%高の10万3831.9、週間ベースでも4日終値比1.25%高となり、反発した。

 週明け7日の指数は3営業日ぶりに反落して始まり、8日も値を下げて続落。週前半は、米中通商協議の見通しについて、トランプ米大統領が包括合意を目指す方針を示したのに対し、中国側が部分合意を主張したことを受け、米中協議の先行き懸念が強まった。また、米政府が中国政府による新疆ウイグル地区の市民弾圧は宗教や人種差別に基づくとして、中国政府高官へのビザ発給を制限したことも嫌気売りを誘った。

 9日は5営業日ぶりに反発し、週末11日まで3日続伸した。

 週後半は、中国政府が米国による15日からの2500億ドル相当の中国輸入品への追加関税率引き上げ(25%から30%へ)が中止されれば、米農産物の購入拡大や部分合意(段階的合意)の用意があると発表したことを受け、買い優勢となった。また、9月IPCA(拡大消費者物価指数)が市場予想に反し前月比0.04%低下となったことから、中銀による追加利下げ期待が相場を下支えした。

 週末は閣僚級の米中通商協議が部分合意し、中国輸入品への追加関税率引き上げも延期され、米中貿易戦争が一時休戦となったことを好感し、買い優勢となった。

 今週(14-18日)の株式市場は、米中通商協議の第2段階協議や世界景気減速、年金改革法案、国営企業の民営化、経済改革の見通し、海外市場、特に米株市場、原油などの国際商品相場、レアル相場の動向、米国による対イラン追加制裁などの地政学リスクなどが焦点となる。主な経済指標の発表の予定は14日の8月IBC-Br経済活動指数など。

<関連銘柄>

 ボベスパ<1325.T>、iSエマジン<1582.T>、上場MSエマ<1681.T>、

 iS新興国<1362.T>、上場EM債<1566.T>

提供:モーニングスター社

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