<新興国eye>外資によるベトナム証券会社M&Aが活性化―小規模証券がターゲット

新興国

2019/10/23 14:31

 香港、中国、韓国、シンガポールなどから多くの外国企業がベトナム証券会社のM&A(企業の合併・買収)を希望する意向を示している。交渉中の取引もあり、20年1-6月期(上半期)にかけて成立する取引もある見込みだ。

 外国企業は単にベトナムでの証券事業権を得るため、小規模な証券会社を買収する傾向にある。

 これに先立ち、韓国系のハンファ投資証券は4月に、地場のHFT証券(HFT)株90.1%を取得し、子会社化した。買収額は約430万ドル(約4.6億円)。

 HFTは資本金が1000億ドン(約4.7億円)の小規模な証券会社。未上場公開株取引市場(UPCoM)に店頭公開してはいるが、取引はほぼない状態だ。

 ベトナム国家証券委員会(SSC)のデータによると、国内証券会社数は100社を超えていたが、現在は約70社に減少している。理由としては、M&Aや解散、事業認可の取り消しなどが挙げられる。証券ブローカー業務のシェア70%は大手10社が握っており、この中には外資系企業も入っている。

【筆者:Viet Economic Research&Advisory Corp.(VERAC)】

2002年ベトナム・ホーチミン市で創業。「ベトナム株・経済情報」「VIETJOベトナムニュース」、「VIETJOライフ」の自社媒体を通じ、経済、金融情報を中心に毎日数十本のベトナム関連記事を配信する。業界で唯一、全上場企業約760社の日本語企業データベースを保有。また調査可能な非上場企業のユニバースは70万社を誇る。10年超にわたり蓄積した情報とネットワークを駆使した企業信用調査に強み。

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提供:モーニングスター社

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