<新興国eye>前週のブラジル株、チリ・ボリビア政治危機や米中貿易協議懸念で続落=BRICs市況

新興国

2019/11/18 11:29

 前週(11-14日)のブラジル株式市場は14日のボベスパ指数が前日比497ポイント(0.47%)高の10万6556.9、週間ベースでは8日終値比1.00%安となり、続落した。15日は「共和制宣言記念日」の祝日で休場だった。

 週明け11日は指数が反発して始まった。前の週に過去最大規模の沖合油田開発の入札が不調に終わったほか、17年に収賄と資金洗浄で有罪判決を受けたルラ元大統領が釈放されたことが嫌気され相場が急落したことを受け、反動高となった。

 12日は大きく反落し、13日も値を下げ、続落した。チリの市民暴動やボリビアのエボ・モラレス大統領の辞任・政治亡命により、外国人投資家の中南米資産に対する投資意欲が減退したほか、・トランプ米大統領が米中通商協議の第1段階合意に中国が調印しなければ、対中追加関税の税率をさらに引き上げると警告したことが売り材料となった。

 14日は3日ぶりに反発。クドローNEC(米国家経済会議)委員長が米中通商協議は暫定合意に近づいていると発言したことが好感されたほか、相場は売られ過ぎとの見方から安値拾いや値ごろ感による買い戻しが活発化した。

 今週(18-22日)の株式市場は、米中通商協議や世界景気減速、年金改革法案、国営企業の民営化、経済改革の見通し、海外市場、特に米株市場、原油などの国際商品相場、レアル相場、チリやボリビアなど中南米の政治情勢、米国による対イラン追加制裁、英・EU(欧州連合)離脱を巡る総選挙の動向などの地政学リスクなどが焦点となる。主な経済指標の発表の予定は22日の11月中旬時点のIPCA(拡大消費者物価指数)など。20日は「黒人意識の日」の祝日で休場となる。

<関連銘柄>

 ボベスパ<1325.T>、iSエマジン<1582.T>、上場MSエマ<1681.T>、

 iS新興国<1362.T>、上場EM債<1566.T>

提供:モーニングスター社

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