稀元素が大幅高、株価4ケタ目標刺激、燃料電池材料など期待

株式

2019/11/29 11:18

 第一稀元素化学工業<4082.T>が反発して前日比4.2%高の889円を付けた。岩井コスモ証券による新規格付けで、1070円の目標株価が打ち出されたことが材料視された。

 同証券は28日付で稀元素を5段階中最上位のレーティング「A」とした。同社はジルコニウム化合物の最大手。20年3月期は自動車触媒向けの需要低迷で連結営業利益36億円(前期比15%減)への落ち込みを計画しているものの、同証券では伸長している燃料電池や二次電池の材料に注目している。

 同社の製品はデータセンタや水素発電所などで使われる「SOFC(固体酸化物形燃料電池)」向けに引き合いを強めているという。低炭素社会を目指す世界的な取り組みが業績の追い風となることで、来期の営業利益について同証券は38億円を予想している。

 この日の上げで、株価は4カ月ぶりの水準を付けた。今年を通して下回ってきた1000円の大台回復にも望みが出てきた格好だ。

提供:モーニングスター社

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