<米国株情報>ウェルズ・ファーゴ、司法省とSECと和解金30億ドルで合意―架空口座問題で

株式

2020/2/25 10:26

 米金融3位のウェルズ・ファーゴ<WFC>は21日、同行の02-16年の15年間にわたった架空口座開設スキャンダルに絡んで、司法省とSEC(米証券取引委員会)による刑事と民事の両面調査に終止符を打ち、訴訟を回避するため、計30億ドルの和解金を支払うことで合意したことを明らかにした。このうち、5億ドルは架空口座開設により、不正に徴収された手数料や利息、また、顧客の個人情報の盗用やクレジットスコアの低下に対する損害賠償としてSECから被害者側に支払われる。

 架空口座開設スキャンダルは16年9月に発覚。行員が売上目標の達成を目指し、過去5年間にわたり顧客の了解を得ずに150万件超もの架空口座を不正に開設したほか、クレジットカードも56万枚を不正に発行したものだ。これを受け、同行は不正行為に関与した行員5300人を解雇し、CFPB(米消費者金融保護局)に対し、1億8700万ドルの罰金と、手数料を不正に徴収された顧客に500万ドルを返還している。しかし、その後の継続調査により、不正は02-16年の15年間にも及び、不正件数もカードの不正発行を含め350万件に拡大している。

 同行は18年4月にも同様に、米通貨監督庁(OCC)とCFPBの金融監督当局に対し、それぞれ5億ドルずつ計10億ドルの和解金を支払うことにより、17年7月に発覚した自動車ローン契約者への自動車保険料の不正徴収や同年9月に発覚した住宅ローン契約者への約定金利の有効期限延長料の不正請求など一連のずさんなリスク管理体制への調査を終了させている。

 同行の株価は21日、前日終値比0.76%高の47.7ドルと上昇したが、週明け24日は全面安商状の中、同2.75%安となって引けた。

<関連銘柄>

 NASD投信<1545.T>、NYダウ投信<1546.T>、上場米国<1547.T>、

 SPD500<1557.T>、NYダウ<1679.T>、NYダウブル<2040.T>、

 NYダウベア<2041.T>

提供:モーニングスター社

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