<新興国eye>トルコ航空大手、イラン直行便を一部停止―格安航空大手はイラン行き全便停止

新興国

2020/2/27 12:01

 トルコ国営の航空大手ターキッシュエアラインズ(THY)は24日、中国以外では新型コロナウイルスの死者数が最も多いイランへの直行便の運航を一部停止したことを明らかにした。また、トルコ格安航空大手ペガサス・エアラインズも同日、イランへの直行便の運航停止を決めた。

 地元紙デイリー・サバによると、トルコ政府は23日、イラン政府が新型コロナウイルスの国内感染例を発表したのを受け、イランからの感染拡大を防ぐため、イランとの国境を閉鎖している。イランの発生源となったコム(Qom)市は死者が50人に達したと発表していたが、イラン政府は25日、新型コロナウイルスの感染による死者数は15人と発表している。

 ターキッシュエアラインズは3月10日までイランの首都テヘラン行きの就航便を除く全便の運航を停止する。同社は中国直行便の全便の運航を2月29日まで停止している。一方、ペガサスは3月11日までテヘラン直行便の運航を停止する。同社の場合、イラン行きの就航便はテヘラン行きだけとなっている。

 トルコ観光業界はイランとの国境が閉鎖されたことにより、3月下旬のイランの旧正月期間中、イラン人観光客の急減は避けられないと懸念を示している。1月のイランからトルコへの入国者数は前年比16%増の179万人を記録し、国別シェアではイランが4位の6.7%。なお、19年のイラン人観光客は約210万人だった。

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提供:モーニングスター社

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