信用関連データ=売り残が増加に転じ、買い残は3週ぶりに増加、信用倍率は3.17倍に上昇
3月6日申し込み現在の2市場信用取引残高は、売り残が前週比49億円増の7485億円、買い残は同241億円増の2兆3721億円だった。売り残は増加に転じ、買い残は3週ぶりに増加した。信用倍率は前週の3.16倍から3.17倍に上昇した。
この週(3月2-6日)の日経平均株価は6日終値が2月28日終値比393円安の2万749円だった。5営業日中、3営業日で上昇したが、特に6日の大幅下落(579円安)が響いた。この日は、新型コロナウイルスの感染拡大への警戒感が強く、5日の米国株式の急落や円高・ドル安進行を受け、売り優勢となった。時間外取引の米株価指数先物安やアジア株の軟調推移も重しとなり、下げ幅は一時700円を超えた。信用需給面では、調整をにらみ売り建玉がやや増え、買い方は押し目拾いに動いたとみられる。
一方、10日の売買代金に占めるカラ売り(信用取引を含む)の割合を示すカラ売り比率は、40.1%(9日は46.6%)と連日で急低下した。この日の日経平均株価は3営業日ぶりに反発し、1万9867円(前日比168円高)引け。朝方は、9日のNYダウが過去最大の下げ幅となったことを受け、一時800円超の下落となった。一巡後は、持ち直した。トランプ米大統領は9日、政権が給与税減税の可能性について上院と10日に協議することを明らかにしたと伝えられ、時間外取引で米株価指数先物が上昇。時間外のNY原油先物高や、円高一服も支えとなった。後場入り後には、経済対策への期待感とともに日銀のETF(上場投資信託)買い観測もあって、上げに転じ、270円超上昇する場面もあった。カラ売り比率は急低下しているが、相場の安定化が続けば、買い戻しが期待される一方、軟地合いとなれば、同比率の再上昇が予想される。
提供:モーニングスター社
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