<新興国eye>前週のロシアRTS指数、パンデミックによる景気減速懸念で5週続落=BRICs市況
2020/3/23 11:18
前週(16-20日)のロシア株式市場はRTS指数(ドル建て)の20日終値が前日比2.39%高の924.22、前週比では6.80%安となり、5週続落した。
週明け16日の指数は小反落して始まり、18日まで3日続落した。
週前半は、FRB(米連邦準備制度理事会)が新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大による米経済への悪影響を抑制するため、今月2度目の緊急利下げを実施し、併せて7000億ドルの資産買い入れ増額を決めたが、逆にリセッション(景気後退)懸念が強まるとの市場の動揺を誘い世界的な株安となったことや、ブレント原油先物が1バレル=30ドルを割り込み下落したことなどを受け、売り優勢となった。
19日は4日ぶりに反発し、週末20日も値を上げ、続伸した。
週後半は、これまでの相場下落が急速だったことを受け、買い戻しが活発化。19日の指数は一気に8.46%高と、16年1月以来4年ぶりの大幅高となった。その後、ECB(欧州中央銀行)が量的金融緩和を強化したほか、RBA(豪準備銀行)が利下げと初の量的金融緩和措置として900億豪ドルの中小企業向け資金支援を決定。ブラジル中銀も追加利下げし、さらにBOE(イングランド銀行、英中銀)も追加利下げと量的金融緩和を6450億ポンドに拡大すると発表。各国が景気下支えに乗り出し、ロシア市場でも景気悪化懸念がいったん後退。指数は買い優勢に転じた。また、週末に原油先物価格が30ドル台に回復したことも好感された。
今週(23-27日)のロシア市場は引き続き新型コロナウイルスのパンデミックや原油価格、ルーブル相場、主要国の金融市場の動向、米国の対ロ制裁などが焦点となる。また、原油価格に影響を与える24日の米API(石油協会)週間石油在庫統計や25日の米EIA週間石油在庫統計も注目される。主な国内経済指標の発表の予定はない。RTS指数は800-1100ポイントの値動きが予想される。
<関連銘柄>
RTS連動<1324.T>、iSエマジン<1582.T>、iS新興国<1362.T>、
WTI原油<1671.T>、ガス<1689.T>、原油<1690.T>、
野村原油<1699.T>、iエネルギー<2024.T>
提供:モーニングスター社
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