ウェーブロック、アフターコロナ見据え、顧客との距離を縮めると同時にメーカー回帰目指す戦略

株式

2020/5/26 12:03

 ウェーブロックホールディングス<7940.T>は25日、オンラインによる決算説明会を開催した。木根渕純代表取締役兼執行役員社長は、「売上高100億円規模の事業を複数保有することを目指してきた」と説明。当初の5つの事業を持つ目標には届いていないが、20年3月期までには売上高300億円弱の事業3つと、売上高約40億円の新規事業で構成される企業に成長。木根渕社長は「ひとつの事業に依存しないことで新型コロナウイルス感染症による大きな打撃を受けずに乗り越えられる企業になった」と述べた。

 また、アフターコロナなどで社会環境や経済環境が劇的に変化するなか、『顧客との距離を縮める』ことと『メーカー回帰』を目指す二方向戦略を打ち出した。ITCの発達やECの普及、ロジスティクスの拡充などでバリューチェーン上のあらゆる段階で効率化が図られ、「中抜き」が進むと想定。消費者とメーカーの間隔が縮まっていくとみており、この流れに対応するため外部からの人材登用を含め専門チームを立ち上げて各種取り組みを推進し、顧客との関係強化に努める。

 14日に開示した20年3月期の連結業績は、売上高が前期比3.6%増の292億5100万円、営業利益が同6.7%増の16億2200万円、純利益が同22.4%減の11億800万円となった。最終減益は09年にいったん非上場化した際に計上された「負ののれん」の10年にわたる償却が前期途中に終了した影響が大きく、本業は堅調だった。インテリア事業は収益改善が進み、マテリアルソリューション事業は高透明不燃シートや防虫網の販売が好調だった。

 21年3月期は売上高290億円(前期比0.9%減)、営業利益16億円(同1.4%減)、純利益10億円(同9.8%減)を予想した。原油価格下落に伴い原材料価格が下期にかけて低下すること、また、事業領域、製品分野、拠点が分散していること等からコロナのような社会環境の激変への耐性は比較的強いとし、20年3月期同等の業績を見込む。上期は新型コロナの影響を受けるが、下期から徐々に回復する見通し。

提供:モーニングスター社

関連記事

  • <IPO銘柄の横顔>コパ・コーポレーション

    株式

    2020/5/26 12:02

     東京証券取引所は25日、コパ・コーポレーションのIPO(新規上場)を承認した。 会社名 コパ・コーポレーション 上場予定日 6月24日 上場市場 マザーズ 事業内容 実演販売を利用し・・・…続き

  • <IPO銘柄の横顔>エブレン

    株式

    2020/5/26 12:01

     東京証券取引所は25日、エブレンのIPO(新規上場)を承認した。 会社名 エブレン 上場予定日 6月29日 上場市場 ジャスダック 事業内容 産業用電子機器・工業用コンピュータの設計・・・…続き

マーケット情報

▲ページTOPへ