<新興国eye>前週のブラジル株、海外株高や世界景気回復期待で3週続伸=BRICs市況

新興国

2020/6/8 10:46

 前週(1-5日)のブラジル株式市場は5日のボベスパ指数が前日比0.86%高の9万4637.1、週間ベースでも5月29日終値比8.28%高となり、3週続伸した。

 週明け1日から週末5日まで上昇基調で、6連騰して引けた。

 週前半は、世界各国の経済活動の再開による景気回復期待で海外株高となったことを背景に、新型コロナウイルス対策で実施されていた移動制限が緩和され、観光関連銘柄が買われた。特に、旅行大手CVCと航空大手ゴル航空は2ケタの上昇率となり、指数の上げを主導した。

 週後半は、中国と米国の経済指標が改善したことや、世界的な経済活動再開の広がり、新型コロナウイルスに対する治療薬やワクチンの開発が進展したとの報道などが支援材料となった。また、ECB(欧州中央銀行)が緊急債券買い入れ制度「PEPP」の規模を1兆3500億ユーロ(約167兆円)へと、6000億ユーロも拡大したこと、さらにはブラジル政府も35億ドル(約3828億円)の国債を海外で発行したことを受け、世界景気のV字型回復期待が強まり、買いが優勢となった。

 週末は米5月雇用統計で非農業部門雇用者数が前月比251万人増と、減少見通しの市場予想に反し増加となったことが好感され、リスクオンムードが広がりブラジル株は一段高となった。

 今週(8-12日)の株式市場は、引き続き国内政治情勢や新型コロナウイルスの感染拡大、欧米やアジアの経済活動再開の動向、香港問題を巡る米中対立、海外市場、特に米株市場、原油などの国際商品相場の動向などが注目される。主な経済指標の発表の予定は10日の5月IPCA(拡大消費者物価指数)など。11日は「キリスト聖体の祝日」で休場となる。

<関連銘柄>

 ボベスパ<1325.T>、iSエマジン<1582.T>、上場MSエマ<1681.T>、

 iS新興国<1362.T>、上場EM債<1566.T>

提供:モーニングスター社

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