信用関連データ=売り残が5週ぶり減少、買い残は3週ぶり増加、信用倍率は2.34倍に上昇

国内市況

株式

2020/6/16 16:35

 6月12日申し込み現在の2市場信用取引残高は、売り残が前週比420億円減の8992億円、買い残は同1039億円増の2兆1080億円だった。売り残が5週ぶりに減少し、買い残は3週ぶりに増加した。信用倍率は前週の2.13倍から2.34倍に上昇した。

 この週(6月8-12日)の日経平均株価は12日終値が5日終値比558円安の2万2305円だった。5営業日中3営業日で値を下げた。週初8日(314円高)は6連騰した。米5月雇用統計の予想外の改善で前週末の米国株式が大幅高した流れを受け、買い優勢となった。9日(87円安)、9日(33円高)と2ケタの上下動にとどまったが、11日(652円安)は値を崩した。時間外取引の米株価指数先物やNY原油先物が下げ幅を広げたことで利益確定売りやポジション調整の売りが強まった。週末12日(167円安)は、新型コロナウイルスの感染拡大第2波への警戒を背景に米国株が急落し、欧州株も軒並み安くリスク回避の売りが先行した。信用需給面では、下落過程で売り方が買い戻しに転じ、買い方は押し目狙いに動いた。

 6月16日の売買代金に占めるカラ売り(信用取引を含む)の割合を示すカラ売り比率は、39.0%(15日は44.5%)と低下し、4営業日ぶりに40%割れとなった。この日の日経平均株価は4営業日ぶりに大幅反発し、2万2582円(前日比1051円高)引け。朝方は、FRB(米連邦準備理事会)による個別企業の社債買い取り開始などの発表を背景に15日の米国株式が上昇した流れを受け、買い優勢で始まった。順調に上げ幅を拡大し、後場は一段高に進んだ。トランプ米政権が景気てこ入れ策として1兆ドルのインフラ支出を検討していると報じられ、米株先物が上伸、つれて先物買いに戻りを試すを展開となった。日経平均は15日に774円安、16日は1000円超の上昇とボラティリティ(価格変動性)が大きくなっており、カラ売り比率が変調する可能性もある。

提供:モーニングスター社

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