<米国株情報>EU、アップルを競争法違反容疑で調査開始

株式

2020/6/18 10:20

 EU(欧州連合)の行政執行機関である欧州委員会は16日、アップル<AAPL>のアプリ配信サイト「アップルストア」に関する商行為がEU競争法に規定された公正取引に違反する疑いがあるとして、正式に調査を開始したことを明らかにした。

 サードパーティー(第三者企業)がアップルストアで提供しているアプリは追加のコンテンツや機能を購入する課金タイプが多く、アップルは課金された売上の30%を徴収している。欧州委員会はこれが違法な搾取(優越的地位乱用)行為にあたる疑いがあるとしている。加えて、サードパーティーはアップルストア以外のウエブサイトにおいて同じコンテンツを割安で取得できることをユーザーに通知することが禁じられており、欧州委員会はこれについても不公正な取引になる可能性があるとしている。

 技術系オンラインニュースメディアのザ・ヴァージでは、アップルが「HEY」と呼ばれるEメールアプリの開発企業ベースキャンプに対し、課金で得た売上の30%をアップルに支払わなければアップルストアからアプリを排除すると通知したと報じている。

 経済情報専門サイトのマーケットウオッチによると、今回の欧州委員会の調査についてアップルは、「問題を提起した企業は(アップルストアの)“ただ乗り”を希望しているだけだ」と述べている。

 アップルの行為が違反と認められた場合、年間売上高の10%の罰金が科せられる可能性がある。19年の年間売上高2600億ドルから算出した場合は260億ドルとなる。

 また、欧州委員会は電子決済サービス「アップルペイ」に関する調査も開始している。販売側に対してアップルペイの利用で条件を付けて制限しているとして、公正取引に違反する可能性があるとみている。

<関連銘柄>

 NASD投信<1545.T>、NYダウ投信<1546.T>、上場米国<1547.T>、

 SPD500<1557.T>、NYダウ<1679.T>、NYダウブル<2040.T>、

 NYダウベア<2041.T>

提供:モーニングスター社

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