<新興国eye>前週の上海総合指数、第2波感染懸念の後退や景気支援策期待で反発=BRICs市況

新興国

2020/6/22 9:49

 前週(15-19日)の中国株式市場は主要指標である上海総合指数の19日終値が12日終値比1.64%高の2967.634となり、反発した。

 週明け15日の指数は4営業日続落して始まった。北京市内で新型コロナウイルスの第2波感染が広がり、非常事態宣言が発表されたほか、5月鉱工業生産、5月小売売上高が市場予想を下回ったことも売り材料となった。

 16日は反発し、週末19日まで4営業日続伸した。

 16日は、前日にFRB(米連邦準備制度理事会)が多くの企業から社債を購入する方針を表明したこと、さらにはポンペオ米国務長官が中国の政府幹部と会談する見通しとなったことを受け、海外市場が上昇し、中国でも買いが強まった。

 17日は、中国人民銀行(中銀)が6月末か7月初めに預金準備率などを再び引き下げるとの思惑から買いが入った。

 18日、中国国務院が常務会議で潤沢な流動性の供給を維持するとの政策方針を確認したほか、中国人民銀行の易綱総裁が「下期の流動性を適度に潤沢な水準に維持する」と述べ、政府による景気支援策への期待感から買い優勢となった。

 週末19日は、中国の疾病予防管理センターが北京での感染拡大はすでにコントロールされたとの見方を示したことから、買い安心感が広がった。

 今週(22-24日)の株式市場は、引き続き新型コロナの第2波感染やロックダウン(都市封鎖)緩和後の世界経済の動向、香港問題を巡る米中対立、中印関係、海外の金融市場の動向、株価支援・景気対策、人民元相場、原油などのコモディティ(国際相場商品)相場などが注目される。主な経済指標の発表の予定はない。25-26日は「端午節」の祝日で休場となる。

<関連銘柄>

上証50連動<1309.T>、上場パンダ<1322.T>、上場チャイナ<1548.T>、H株ブル<1572.T>、H株ベア<1573.T>、中国A300<1575.T>、南方A50<1576.T>、iSエマジン<1582.T>

提供:モーニングスター社

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