<新興国eye>前週の上海総合指数、堅調な欧米経済指標や証券市場改革期待で続伸=BRICs市況

新興国

2020/6/29 9:47

 前週(22-24日)の中国株式市場は主要指標である上海総合指数の24日終値が19日終値比0.4%高の2979.551となり、続伸した。25-26日は「端午節」の祝日で休場だった。

 週明け22日の指数は5営業日ぶりに反落して始まった。米清涼飲料水・食品大手ペプシコの北京工場で8人の新型コロナの新規感染者が確認され、生産を一時停止したことから、中国の経済回復の先行き懸念が強まり、売り優勢となった。

 23日は反発し、24日も値を上げ、続伸した。

 23日はナバロ米大統領補佐官が米フォックステレビのインタビューで中国の新型コロナ対応を批判した上で、「米中通商合意は終わった」と悲観的な発言を行ったとして売り先行となったものの、その後、同補佐官やトランプ米大統領もツイッターで、「通商合意は全く損なわれていない」と火消しに回ったため、買い戻しが優勢となった。

 24日は、貿易問題を巡る米中緊張緩和で地合いが改善したほか、欧米の堅調な経済指標を受け、海外株高となったこと、中国当局による証券市場改革が加速するとの思惑で買いが優勢となった。

 今週(6月29日-7月3日)の株式市場は、引き続き新型コロナの第2波感染やロックダウン(都市封鎖)緩和後の世界経済の動向、香港問題を巡る米中対立、中印関係、海外の金融市場の動向、株価支援・景気対策、人民元相場、原油などのコモディティ(国際相場商品)相場、全人代常務委員会(28-30日)などが注目される。主な経済指標の発表の予定は28日の5月工業利益や30日の6月製造業PMI(購買担当者景気指数)、1日の6月財新製造業PMI、3日の6月財新サービス業PMIなど。

<関連銘柄>

 上証50連動<1309.T>、上場パンダ<1322.T>、上場チャイナ<1548.T>、

 H株ブル<1572.T>、H株ベア<1573.T>、中国A300<1575.T>、

 南方A50<1576.T>、iSエマジン<1582.T>

提供:モーニングスター社

関連記事

マーケット情報

▲ページTOPへ