<米国株情報>映画館大手AMC、約320億円の経営資金調達で債権者と合意

株式

2020/7/13 10:26

 米映画館チェーン最大手AMCエンターテインメント<AMC>は10日、3億ドル(約320億円)の経営再建資金の調達で債権者と合意したと発表した。これにより、日本の民事再生法にあたる連邦破産法第11条の適用申請が当面、回避される見通しとなった。

 同社は劣後債権者(ジュニア債保有者)からの2億ドルの緊急融資に加え、プライベートエクイティ(PE)ファンドのシルバーレイク・パートナーズからも2億ドルの融資の獲得を目指して協議していた。合意内容は劣後債権者の23億ドルの既存債務のうち、16億ドル分を返済順位の低い債務に変更するデット・デット・スワップ(DDS)を実施するもので、債権を1ドルにつき0.73ドルと、27%減額した上で、一部の債権者がAMCに対し、2億ドルをシニアローンで融資する。また、シルバーレイクもAMCに1億ドルのシニアローンを提供する。

 AMCは、残りの劣後債権者の7億ドルの既存債務についてもデット・デット・スワップを目指すとしている。これも合意すれば、劣後債権の減額は6億3000万ドルに達する。今回の合意を受け、AMCはPEファンドのアポロ・グローバル・マネジメント<APO>やオルタナティブ投資大手デビッドソン・ケンプナー・キャピタル・マネジメント、同業大手アレス・マネジメントからの救済提案を拒否するもようだ。

 同社は新型コロナウイルス感染拡大により3月中旬から映画館を休業し、経営難に陥っているが、7月30日から全世界で1000カ所の映画館を再開する予定。同業でも、シネマーク・ホールディングス<CNK>が7月中に一部の映画館の試験再開を予定している。

<関連銘柄>

 NASD投信<1545.T>、NYダウ投信<1546.T>、上場米国<1547.T>、

 SPD500<1557.T>、NYダウ<1679.T>、NYダウブル<2040.T>、

 NYダウベア<2041.T>

提供:モーニングスター社

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