明日の日本株の読み筋=決算にらみで個別株物色強まる、ファナックと東エレクの株価動向を注視

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株式

2020/7/28 17:44

 あす29日の東京株式市場は、4-6月期決算をにらみつつ個別株物色の色彩が強まろう。決算は29日あたりからヤマ場が始まり、週末31日には前半戦のピークを迎えるが、内容を踏まえ銘柄選別が進むとみられる。指数寄与度が高い注目企業としては、28日引け後にファナック<6954.T>と東エレク<8035.T>が決算を開示した。ファナックの同四半期連結決算は営業利益61.3%減で、未定としていた21年3月期業績予想では同利益56.4%減を見込み、いずれも市場コンセンサスを下回った。一方、東エレクの同四半期連結決算は営業利益73.6%増を達成し、市場コンセンサスを上回る内容となった。両銘柄に対する市場の反応が注視される。

 新型コロナウイルス感染拡大への懸念は依然としてくすぶっているものの、ワクチン開発の進展期待も根強く、下値を売り込む動きはみられない。外部要因に変調がなければ、「上値は重いが、下値も堅いという状況に変わりはない」(準大手証券)との声が聞かれた。

 28日の日経平均株価は3営業日続落し、2万2657円(前日比58円安)引け。朝方は、27日の米国株高を受け、買いが先行した。円高・ドル安で小幅安に転じる場面もあったが、買い気は根強く、上げ幅は一時120円を超えた。その後は上値が重くなり、後場入り後に再度マイナス圏入りした。昼休みの時間帯に「東京都で28日、新型コロナウイルスの感染者が新たに270人程度確認(前日は131人)された」と報じられ、重しとして意識された(その後、266人と伝えられる)。次第に弱含み、引けにかけて軟化した。

提供:モーニングスター社

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