<新興国eye>前週の上海総合指数、世界的な感染第2波と景気回復遅延への懸念で反落=BRICs市況

新興国

2020/9/28 9:23

 前週(21-25日)の中国株式市場は主要指標である上海総合指数の25日終値が18日終値比3.56%安の3219.418となり、週間ベースで大きく反落した。

 週明け21日の指数は反落して始まり、22日も値を下げ、続落。

 週前半は、中国人民銀行(中銀)が銀行の貸出金利のベンチマークとしている1年物ローンプライムレート(貸出基礎金利、LPR)を5カ月連続で据え置いたことを嫌気。その後も中国動画共有サービス「ティックトック(TikTok)」の米国事業の継続問題をめぐり、米業務用ソフト大手オラクルが資本・技術提携で合意し、米政府も容認する意向を示したものの、中国共産党系の環球時報が中国政府はこれを承認しないと伝えたため、米中関係の悪化懸念で売りが加速した。

 23日は前日までの相場下落を受け、買い戻しが入り、小反発。

 24日は急反落し、週末25日も値を下げ、続落した。

 24日は、欧州など多くの国で新型コロナの感染第2波懸念が広がり、世界景気の回復が遅れるとの憶測で売りが優勢となった。25日は10月1日から始まる国慶節(建国記念日)の連休を前に積極的な取引が手控えられるなか、手じまい売りに押された。

 今週(9月28-30日)の株式市場は、引き続き新型コロナ感染や世界経済の動向、香港問題やティックトックなど中国企業を巡る米中関係の悪化懸念、中印国境紛争、海外の金融市場の動向、株価支援・景気対策、人民元相場、原油などのコモディティー(国際相場商品)相場などが注目される。主な経済指標の発表予定は27日の8月工業企業利益や30日の中国9月製造業PMI(購買担当者景気指数)と9月財新製造業PMIなど。10月1-2日は「国慶節」の祝日で休場となる。

<関連銘柄>

 上証50連動<1309.T>、上場パンダ<1322.T>、上場チャイナ<1548.T>、

 H株ブル<1572.T>、H株ベア<1573.T>、中国A300<1575.T>、

 南方A50<1576.T>、iSエマジン<1582.T>

提供:モーニングスター社

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