<新興国eye>前週のインド株、タタ・スチール買われ指数最高値更新=BRICs市況

新興国

2020/11/16 10:45

 前週(9-14日)のインド株式市場で、代表的株価指数SENSEX指数の14日終値は前日比0.45%高の4万3637.98、週間ベースでも6日終値比4.17%高となり、続伸した。14日土曜日は16日「ディワリ祭」の祝日前の変則営業日だった。

 週明け9日の指数は買い優勢で始まり、11日まで8連騰した。

 週前半は、米大統領選挙で民主党のバイデン候補の当選がほぼ確実となったことを受けて海外市場が堅調となり、インド市場も買い優勢となった。その後は米医薬品大手ファイザー<PFE>が独同業大手バイオエヌテック<BNTX>と共同開発中の新型コロナウイルス向けワクチンが後期臨床試験で90%超の有効性を示したとの報道を受け、航空やホテルなどのセクターが軒並み買われ、指数の上げを主導。ファイザーのインド法人ファイザー・リミテッドも一時20%近く急伸した。

 11日は、11月第1週の輸出が22.47%増となったことで景気回復が進んでいるとの見方が強まったほか、シタマラン財務相が会見で、インドの景気回復が着実に進んでいるとの認識を示したことや、政府関係者が2000億ドル規模の追加景気支援策を近く発表すると発言したことを受け、指数は一段高となった。

 12日は9営業日ぶりに反落。利益確定売り優勢の展開となった。

 13日は小反発し、14日も値を上げ続伸した。13日は利益確定売りが一服。14日は7-9月期の好決算を発表したタタ・スチールなどが大きく買われ、指数は史上最高値を更新した。

 今週(17-20日)のインド市場は、新型コロナ感染再拡大や新型コロナワクチンの開発動向、世界経済、特に米・中・欧の動向、米中関係、米国の追加景気刺激策、原油価格の動向、主要企業の決算関連ニュースなどが注目される。主な経済指標の発表予定は16日の10月WPI(卸売物価指数)など。16日は「ディワリ祭」の祝日で休場となる。

<関連銘柄>

 上場インド<1549.T>、インドNIF<1678.T>、インドブル<2046.T>、

 インドベア<2047.T>、iSエマジン<1582.T>

提供:モーニングスター社

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