<新興国eye>前週の上海総合指数、強い経済指標受け続伸=BRICs市況

新興国

2020/11/30 9:44

 前週(23-27日)の中国株式市場は主要指標である上海総合指数の27日終値が20日終値比0.91%高の3408.307となり、続伸した。

 週明け23日の指数が4営業日続伸して始まった。米国で新型コロナワクチン接種が12月中旬にも開始されるとの報道や中国の国民経済・社会発展新5カ年計画(21-25年)が21年から始まるなど政府の景気支援への期待感が高まり、リスク選好投資が強まった。

 24日は反落し、25日も値を下げ、続落。

 24日は、足元の相場上昇による高値警戒感から利益確定売り優勢。25日は、当局が電気自動車セクターの調査に乗り出すとの報道を受け、電気自動車株が売られたほか、上海や天津、内モンゴル自治区などで新型コロナの新規感染者が確認されたこと、さらには企業の社債デフォルト(債務不履行)が続いていることが嫌気された。

 26日は反発し、週末27日も値を上げ、続伸して取引を終了した。

 26日は、中国人民銀行(中銀)がリバースレポを通じ、ネットで100億人民元の資金を供給したことが支援材料となった。

 27日は、10月工業企業利益が前年比28.2%増の6429億1000万元と、6カ月連続で増加したことで、景気回復が着実に進んでいるとの見方が強まり、買い優勢となった。

 今週(11月30日-12月4日)の株式市場は、引き続き新型コロナ感染や新型コロナワクチンの開発動向、世界経済の動向、米中関係、中印国境紛争や台湾海峡の緊張、海外の金融市場の動向、株価支援・景気対策、人民元相場、原油などのコモディティ(国際相場商品)相場などが注目される。主な経済指標の発表予定は30日の11月製造業PMI(購買担当者景気指数)や1日の11月財新製造業PMI、3日の11月財新サービス業PMIなど。

<関連銘柄>

 上証50連動<1309.T>、上場パンダ<1322.T>、上場チャイナ<1548.T>、

 H株ブル<1572.T>、H株ベア<1573.T>、中国A300<1575.T>、

 南方A50<1576.T>、iSエマジン<1582.T>

提供:モーニングスター社

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