明日の日本株の読み筋=もみ合い商状か、米金利上昇懸念拭えず、重要日程にらみ手控えも

国内市況

株式

2021/3/3 17:36

 あす4日の東京株式市場で、主要株価指数はもみ合い商状か。先週の相場波乱要因となった米長期金利の上昇は足元落ち着いているが、依然として先行き上昇の懸念は拭えておらず、重要日程をにらみ手控え気分に傾く可能性がある。現地4日にはパウエルFRB(米連邦準備理事会)議長の講演が予定されている。大規模緩和を継続する姿勢を示すとみられるが、発言内容を受けてインフレ率の上昇を容認したと受け止められれば、長期金利上昇に伴う株安が再燃する可能性が指摘されている。また、週末5日には米2月雇用統計が発表されるが、予想を上回る結果となればインフレ懸念の高まりにつながりかねず、とりあえず見極めたいとの空気が先行しそうだ。市場では、「米長期金利の上昇懸念が尾を引き、積極的には動けず、材料待ちの状態だ」(準大手証券)との声が聞かれた。

 3日の日経平均株価は反発し、2万9559円(前日比150円高)引け。朝方は、時間外取引(日本時間3日)での米株価指数先物高を受け、買いが先行し、いったん2万9500円台を回復した。その後、利益確定売りに下げに転じる場面もあったが、一巡後は盛り返した。先物にまとまった買い物が入ったこともあり、大引け近くには一段高し、上げ幅が190円を超えた。中国上海総合指数や香港ハンセン指数が堅調に推移し、支えとして意識された。チャート上では、2月26日に25日移動平均線を割り込み、週明け3月1日にはすかさず復帰したが、その後は上値を抑えられており、同線を維持できるかどうかが注目される。

提供:モーニングスター社

関連記事

マーケット情報

▲ページTOPへ