<新興国eye>前週のロシアRTS指数、原油高や堅調な海外市場受け反発=BRICs市況

新興国

2021/3/8 10:57

 前週(1-5日)のロシア株式市場はRTS指数(ドル建て)の5日終値が前日比0.50%安の1447.46、前週比(2月26日終値比)では2.52%高となり、反発した。

 週明け1日の指数は反発して始まり、4日まで4営業日続伸した。

 週前半は、バイデン米大統領の1兆9000億ドルの追加景気刺激策が米下院を通過したことが好感されて世界的な株高が進んだことで、ロシア市場でも買い優勢となった。その後、EU(欧州連合)と米国がロシア反体制派指導者ナワリヌイ氏に対する有罪判決を受け、対ロ追加制裁を決めたが、反応薄だった。原油高となったことも相場を押し上げた。

 週半ばから後半は、OPEC(石油輸出国機構)プラスが4月から原油生産枠を凍結するとの観測で、ブレント原油先物が1バレル=64ドルを超えたことが好感された。その後も原油価格が66ドルを突破し、指数を押し上げた。

 週末5日は5日ぶりに反落した。米長期金利の急伸を背景に、海外株安となり、ロシア株も売られた。ただ、原油価格がOPECプラスの生産上限枠の凍結決定を受け、69ドル台に急伸したため、下げは限定的となった。

 今週(9-12日)のロシア市場は引き続き、新型コロナ感染や変異ウイルス、ワクチン接種などの動向、世界経済、特に米国の景気対策やインフレ懸念、対ロ制裁、ロシア国内の景気対策や原油価格、ルーブル相場、反体制派指導者ナワリヌイ氏の動向などが焦点となる。このほか、原油価格に影響を与える9日の米API(石油協会)週間石油在庫統計や10日の米EIA週間石油在庫統計も注目される。主な国内経済指標の発表予定は11日の1月貿易収支など。指数は1400-1500ポイントの取引が予想される。8日は「国際婦人デー」の祝日で休場となる。

<関連銘柄>

 RTS連動<1324.T>、iSエマジン<1582.T>、iS新興国<1362.T>、

 WTI原油<1671.T>、ガス<1689.T>、原油<1690.T>、

 野村原油<1699.T>、iエネルギー<2024.T>

提供:モーニングスター社

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