<相場の読み筋>4月12日

2021/4/12 7:26

 前週末9日の米国株式は、NYダウが前日比297.03ドル高の3万3800.60ドルと3日続伸、ナスダック総合指数が同70.875ポイント高の1万3900.185ポイントと続伸して取引を終了。NYダウは、5日に付けた終値ベースの史上最高値(3万3527.19ドル)を更新した。出来高概算は、NY市場が7億8930万株、ナスダック市場が41億7826万株だった。

 朝方発表された3月の卸売物価指数は、エネルギーと食料品を除いたコア指数が前月比0.6%上昇し、市場予想平均の同0.2%上昇を上回った。インフレ圧力の高まりが警戒されたが、クラリダFRB(米連邦準備制度理事会)副議長は、インフレ率の政策目標に対する上振れは「一時的」と述べたと報じられた。緩和的な金融政策が継続するとの見方にから、株価の上昇につながった。NYダウ採用銘柄では、ハネウエル<HON>やユナイテッドヘルス<UNH>、セールスフォース・ドットコム<CRM>などが、値上がり率の上位に入っている。

 12日の東京株式は続伸後、堅調な展開となりそう。前週末9日の米国株式市場で、NYダウが史上最高値を更新し、ナスダック総合指数も続伸したことから、買い先行のスタートが見込まれる。ただ、日経平均株価は前週末9日に一時3万円台に乗せる場面がみられたものの、戻り待ちの売りに押されただけに、3万円前後では、上値の重い展開となることも予想される。米国株の上昇にけん引される格好にあることから、引き続き、時間外取引での米株価指数先物の動きに左右されそうだ。為替相場は、ドル・円が1ドル=109円台の後半(前週末9日は109円50-51銭)、ユーロ・円が1ユーロ=130円台の半ば(同130円27-31銭)で推移している。

 前週末9日のADR(米国預託証券)は円換算値で、東芝<6502.T>、ホンダ<7267.T>、三菱UFJ<8306.T>などが、同9日の東京終値に比べ高い。シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、同9日の大阪取引所清算値比150円高の2万9920円だった。

(イメージ写真提供:123RF)

マーケット情報

▲ページTOPへ