<新興国eye>前週のブラジル株、米金融緩和長期化見通しや資金流出懸念後退で続伸=BRICs市況

新興国

2021/4/12 12:38

 前週(5-9日)のブラジル株式市場は9日のボベスパ指数が前日比0.54%安の11万7669.9、週間ベースでは1日終値比2.10%高となり、続伸した。

 週明け5日の指数は大幅反発して始まった。前の週末に発表された米3月雇用統計が強い内容となり、米株高となったことを好感し、ブラジル市場でも買いが優勢となった。

 6日は小反落。IMF(国際通貨基金)が今年の世界経済の成長率見通しを従来予想の5.5%増から6%増に上方修正し、買い先行となったが、その後は利益確定売りに押された。

 7日は小反発し、8日も値を上げ、続伸。

 7日は、FOMC(米連邦公開市場委員会)議事録で、米国が金融緩和を長期維持する見通しを示したことを受け、ブラジルなど新興国からの資金流出懸念が後退し、買い安心感が広がった。8日は、通貨レアル高の進行がサポート材料となった。

 週末9日は5日反落した。ブラジル最高裁が上院による政府の新型コロナのパンデミック(感染症の世界的大流行)への対応の遅れを調査する専門委員会(CPI)の設置を支持したことをめぐり、ボルソナロ大統領が非難したことを受け、政治混乱が起こるとの懸念で売り優勢となった。

 今週(12-16日)の株式市場は、国内外の新型コロナ感染拡大やワクチン接種の動向に加え、新型コロナ関連の政府の追加支援や財政健全化問題、米国の景気・インフレ・長期金利動向、欧米と中国の緊張激化、欧米やアジアの市場動向、原油などの国際商品相場の動向などが注目される。主な経済指標の発表予定は13日の2月小売売上高など。

<関連銘柄>

 ボベスパ<1325.T>、iSエマジン<1582.T>、上場MSエマ<1681.T>、

 iS新興国<1362.T>、上場EM債<1566.T>

提供:モーニングスター社

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