<米国株情報>バイオジェン、小反落―前日急騰の反動で利益確定売り優勢

株式

2021/6/9 10:23

 バイオ医薬品大手バイオジェン・アイデック<BIIB>の株価は8日、前日比0.12%安の395.37ドルと小反落。時間外取引でも弱含みで推移した。FDA(米食品医薬品局)が7日、バイオジェンとエーザイ<4523.T>が共同開発したアルツハイマー病治療薬候補「アデュカヌマブ」を新薬として認可したため、この日に株価が一時63.7%高の468.55ドルと急騰。終値でも38.34%高の395.37ドルと大きく続伸したため、翌8日は反動で利益確定売りが優勢となった。アルツハイマー病の本格的な治療薬として認可されたのは03年以来18年ぶり。

 両社が開発したアルツハイマー病治療薬は初期段階の患者に投与すると、脳内のアミロイドベータプラーク(老人斑の細胞外への沈着)を減少させ、病気の進行を遅らせることができるというもの。臨床試験の最終段階(第3相試験)では18カ月間の投与により、プラーク(たんぱく質)を59-71%減少させた。これまでの治療薬は症状を一時的に緩和するもので、進行を止めたり、治したりするものではなかった。

 米国のアルツハイマー病患者は600万人超で、50年までに約1300万人になると予想されている。バイオジェンでは現時点で同薬の米国での適用が150万人に達するとみている。同薬は定期的な投与が必要で、価格は月4312ドル、年間で5万6000ドル(約613万円)と高額。今後4年間は値上げしない方針だ。

 一方、東京証券取引所では、8日にストップ高配分されたエーザイが9日も買い注文を集め、連日でストップ高カイ気配となった。気配値は1504円高の1万755円で、7日終値の7751円に対しては38.8%高の水準となる。

<関連銘柄>

 NASD投信<1545.T>、NYダウ投信<1546.T>、上場米国<1547.T>、

 SPD500<1557.T>、NYダウ<1679.T>、NYダウブル<2040.T>、

 NYダウベア<2041.T>

提供:モーニングスター社

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