明日の日本株の読み筋=米CPI発表を前に様子見続く

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2021/6/9 17:27

 あす10日の東京株式市場は、日本時間10日夜に発表される米5月CPI(消費者株価指数)を前に様子見気分が続くとみられる。今回のCPIは前年同月比4.7%上昇(4月は同4.2%上昇)と高い数値が観測されている。市場では「ある程度は織り込みが進み、影響は限定的だろう」(国内投信)との声も聞かれるが、市場予想を上回れば、テーパリング(緩和縮小)観測が再燃しかねないだけに結果を見極めたいとのムードは変わらないだろう。

 ただ、国内の新型コロナウイルスのワクチン接種が進展するなか、足元ではアフターコロナを見据えて運輸株や不動産株などが物色され、買い意欲は根強い。仮に外部環境に変調があっても基本的に押さば買いのスタンスは続くとみられる。

 9日の日経平均株価は続落し、2万8860円(前日比102円安)引け。朝方は、手掛かり材料に乏しいなか、値がさハイテク株中心に持ち高調整売りが先行し、下げ幅は一時160円を超えた。一巡後は、株価指数先物に断続的な買いが入ったこともあり、下げ渋ったが、戻りは限定された。米5月CPIの発表を控え、様子見気分が強く、引けにかけては2万8800円台後半でもみ合いが続いた。

提供:モーニングスター社

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