明日の日本株の読み筋=様子見気分か、FOMCにらみ積極売買手控えに

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株式

2021/6/14 17:01

 あす15日の東京株式市場は、様子見気分か。15、16日開催のFOMC(米連邦公開市場委員会)をにらみ、積極的な売買は手控えられよう。早期にテーパリング(債券の購入規模縮小)議論が始まる可能性は低いが、経済見通しなどを通じて、大規模緩和の出口を示唆するファクターが生じれば、米長期金利の上昇が再燃する不安が残るだけに結果を見極めるまでは動きにくい状態だ。

 むろん、国内では新型コロナウイルスの感染者数が減少傾向にあり、一方でワクチン接種の動きが広がりをみせるなど、経済活動の正常化への期待感は根強い。10都道府県に出されている緊急事態宣言は20日に期限を迎えるが、政府は東京や大阪などでまん延防止等重点措置に移行する案を含め、今週半ばにも解除するかの判断を行い、17日にも正式決定すると報じられている。内容によっては、経済が再び動き出すとの見方につながるだけに、売り込みにく面もある。

 14日の日経平均株価は大幅反発し、2万9161円(前週末比213円高)引け。朝方は、前週末の欧米株高を受け、上げ幅は一時250円を超えた。その後、戻り売りに上げ幅を縮小する場面もあったが、一巡後は切り返し、大引けにかけて戻り歩調となった。なかで、半導体関連をはじめ値がさハイテク株の一角などが高く、指数を支えた。チャート上では、7日ぶりに2万9000円台を回復し、約1月ぶりの高値水準に浮上してきたが、ここからは戻り売り圧力が強まる水準でもあり、売り物を吸収できかが注目される。

提供:モーニングスター社

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