アイロムGが一時急騰、新型コロナウイルスワクチンの非臨床試験で変異株に対する高い中和抗体価を確認

株式

2021/6/17 10:28

 アイロムグループ<2372.T>が一時急騰し、210円高の2311円を付ける場面があった。16日引け後、100%子会社のIDファーマが経鼻投与による開発を進めている新型コロナウイルスワクチンの非臨床試験において、変異株(イギリス型および南アフリカ型)に対する高い中和抗体価(中和抗体の量)を確認したと発表し、刺激材料となった。

 実施した非臨床試験では、開発中ワクチンの投与による中和抗体価を評価するために、標準モデルとして新型コロナウイルスに感染し回復した患者の血漿に含まれる中和抗体価(以下、「回復患者モデル」)と比較した。回復患者モデルでは、イギリス型に対する中和抗体価は高い値を示したものの、南アフリカ型に対する中和抗体価は著しく低い値を示した。一方で、同社グループの開発中ワクチンは、イギリス型および南アフリカ型のいずれに対しても高い中和抗体価を示した。また、回復患者モデルの中和抗体価よりも高い値を示しており、開発中ワクチンの投与による有効性を確認した。

 なお、本開発による22年3月期業績への影響について、現在、開発段階にあるため研究開発にかかる費用が支出として発生するが、これらの費用は当期業績予想に織り込んでいる。

提供:モーニングスター社

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