<米国株情報>米連邦地裁、フェイスブック独禁法訴訟を棄却

株式

2021/6/30 10:40

 米独占禁止法当局のFTC(連邦取引委員会)がフェイスブック<FB>を反トラスト法(独禁法)違反の疑いで提訴した裁判で、米ワシントン連邦地裁は28日、「法的に不十分」として訴えを棄却した。

 FTCは20年12月、全米48州の検察当局とともに、フェイスブックが12年に「インスタグラム」、14年に「ワッツアップ」を買収したことについて、将来ライバルになり得る企業を取り込むことで競争を阻害したとして提訴していた。フェイスブックだけでなく、アップル<AAPL>やアマゾン・ドットコム<AMZN>、アルファベット<GOOGL>など規制強化が懸念される巨大IT企業にとって、結果次第で「GAFA」解体の機運が高まるとして注目されていた裁判だった。

 市場でも棄却はサプライズとして受け止められ、フェイスブックの株価は28日場中に52週高値を358.14ドルに切り上げ、初めて時価総額が1兆ドルを突破。29日は利益確定売りに押され、前日終値比1.05%安の351.89ドルと反落したが、時価総額1兆ドル台を維持している。

 ただ、30日以内にFTCと全米48州の検察当局が修正した訴状を再提出すれば、訴訟を継続できる可能性がある。

 また、民主党選出で下院の司法委員会で委員長を務めるジェロルド・ナドラー議員や、同じく民主党選出で同員会の反トラスト小委員会で委員長を務めるデイビッド・シシリーニ議員は28日、棄却判決を受け、共同で声明文を出し、「今回の棄却判決は反競争的な合併や支配的地位の乱用などに取り組むことができるよう反トラスト法を改正する必要があることを示した」と指摘し、大手IT4社への取り締まりを強化する構えをみせている。

<関連銘柄>

 NASD投信<1545.T>、NYダウ投信<1546.T>、上場米国<1547.T>、

 SPD500<1557.T>、NYダウ<1679.T>、NYダウブル<2040.T>、

 NYダウベア<2041.T>

提供:モーニングスター社

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