<相場の読み筋>7月5日

2021/7/5 7:45

 前週末2日の米国株式は、NYダウが前日比152.82ドル高の3万4786.35ドルと4日続伸、ナスダック総合指数は同116.949ポイント高の1万4639.325ポイントと続伸して取引を終了。NYダウは5月7日の史上最高値(3万4777.76ドル)を約2カ月ぶりに更新し、ナスダック総合指数は3日ぶりに史上最高値を塗り替えた。出来高概算は、NY市場が6億9373万株、ナスダック市場が38億540万株だった。

 注目された米6月雇用統計は、季節調整済みの非農業分野の雇用者数が前月比85万人増となり、市場予想平均の同70万人増を大きく上回った。一方、失業率は5.9%で市場予想平均の5.6%よりも高かった。雇用者数は堅調に増加したが、失業率が高かったことから、金融緩和の早期の縮小観測が後退し、株価の上昇につながった。NYダウ採用銘柄では、マイクロソフト<MSFT>やアップル<AAPL>、ジョンソン・エンド・ジョンソン<JNJ>などが、値上がり率の上位に入っている。

 5日の東京株式は、上値の重い展開か。前週末2日の日経平均株価は5日ぶりに反発したものの、戻り待ちの売りに頭を抑えられる格好だった。前週末2日の米国株式市場で、NYダウとナスダック総合指数が史上最高値を更新した動きが支えになるとみられるが、手がかり材料に欠けるなか、東京都の新型コロナウイルス感染症の患者数が、前週の同曜日比で増加傾向を示していることもあり、手控えムードが広がる場面も想定される。為替相場は、ドル・円が1ドル=110円台の後半(前週末2日は111円56-58銭)、ユーロ・円が1ユーロ=131円台の半ば(同131円91-95銭)と、円高に振れていることも意識されそうだ。

 前週末2日のADR(米国預託証券)は円換算値で、アドバンテスト<6857.T>、三井住友<8316.T>、JAL<9201.T>などが、同2日の東京終値に比べ安い。シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、同2日の大阪取引所清算値比15円高の2万8775円だった。

(イメージ写真提供:123RF)

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