<特集>SDGsで注目できる銘柄(2)=井関農―農業スマート化商機に

株式

2021/7/9 17:22

 農業機械メーカーの井関農機<6310.T>をSDGsの観点から狙ってみたい。

 農業は表土の流失などを通じて環境破壊を引き起こすほか、日本を含めた先進国を中心に高齢化による人手不足が深刻。こうした中、持続可能な農業への取り組みは世界的な課題となっている。

 井関農はICT(情報通信技術)を活用したスマート農業に力を入れる。センサーで最適な施肥量を調整する田植機やロボットトラクタを積極的に投入するなど、効率的で環境負荷を抑えるアグリイノベーション(農業改革)を商機と捉える。

 「農家を過酷な労働から解放したい」という創業理念を受け継ぐ同社は、SDGsの精神とは相性がいい。脱炭素の動きを受け、農機の電動化対応にも注力。欧州市場で草刈り機など景観整備の電動車両を投入するほか、家庭菜園やハウス農業向けの新製品の展開を視野に入れる。

 21年12月期は営業利益36億円(前期比72.7%増)への急拡大を計画する。農業のほかにも、コロナ禍を通じて定着したガーデニング需要も追い風だ。株価は中期的に1750円どころのフシを突破する展開が期待される。

提供:モーニングスター社

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