<新興国eye>トルコ5月総売上高指数、前月比3.3%上昇―前年比78.4%上昇

新興国

2021/7/14 11:14

 トルコ統計局が13日発表した5月の総売上高指数(15年=100)は新型コロナの感染再拡大により4月に実施されたロックダウン(都市封鎖)が5月から解除されたことを受け、前月比3.3%上昇と、4月の同1.3%低下から急回復した。

 同指数は新型コロナの悪影響を最も強く受けた20年4月の前月比24.8%低下から5月は同15.1%上昇と、上昇に転じた。12月は同0.4%低下と、8カ月ぶりに低下したが、21年に入り、1月から再び上昇に転じた。しかし、4月はロックダウンの再実施により、20年12月以来4カ月ぶりに低下していた。

 セクター別では、建設業の前月比6%上昇と、最も高い伸びとなった。次いで感染拡大の悪影響を受けにくい鉱工業が4.9%上昇、貿易業が2.4%上昇となった。一方、最も低い伸びとなったのはサービス業の1.5%上昇だった。サービス業のうち、運輸・倉庫は2.9%上昇、情報通信は2.0%上昇、不動産は0.4%上昇だった。ホテル・レストランは2.6%低下となている。

 一方、前年比は78.4%上昇と、4月の98.3%上昇を下回り、伸びが鈍化したが、依然高い伸びとなっている。これは前年同月の伸びが低かったため、高めの数値が出る、いわゆるベース効果によるものだ。

 トルコ政府は4月、新型コロナ感染が再拡大し始めたため、イスラム教のラマダーン(断食月)期間(4月13日-5月12日)の最初の2週間(4月28日まで)に限定した全国ロックダウン(都市封鎖)の再導入したが、5月はロックダウンが終了した。

 総売上高指数は鉱工業(鉱業と製造業)や建設業、貿易業、サービス業の売上高を指数化したもので、経済状況を示す。

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 上場MSエマ<1681.T>

提供:モーニングスター社

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