<一撃!裏銘柄>急浮上狙いの低位割安株、下期以降の利益拡大に期待

株式

2021/7/15 11:44

 急浮上狙いの低位割安銘柄として、アルテック<9972.T>を狙いたい。

 同社は産業機械の専門商社で、中国でプリフォーム、ペットボトル用ボトルキャップの開発・製造を手掛け、欧米や日系大手飲料メーカーにも関連製品を供給。また、セルフモニタリングにより、野菜摂取量の改善をスコアで「見える化」する野菜不足改善プログラムを開発するなど、日本の健康寿命向上に向けた取り組みを強化している。また直近では、複数の高付加価値3Dプリンター(3次元印刷機)の新製品でも攻勢を掛けている。

 21年11月期上期の連結業績は、売上高が前年同期比1.4%増の62億5400万円、営業利益が同38.2%増の3億2400万円と急回復。新型コロナウイルスの流行により、欧州などで一部取扱商品に検収遅延が発生したものの、光ディスク検査装置や物流・ロジスティクス関連機器の好調で吸収した。

 検収遅延影響が一巡する下期以降は利益増勢が見込まれることもあり、計画の売上高160億円(前期比23.6%増)、営業利益6億5000万円(同横ばい)の達成は射程圏。新中期経営計画では、2025年11月期の売上高200億円(前期は129億4500万円)、営業利益10億円(同6億4900万円)を展望している。

 中国市場では、飲料用プリフォームの販売数量が回復し、国内では生体液反応を再現する「QCM―D水酸アパタイトセンサ」の取り扱いを開始。再生医療や新規バイオマテリアル開発用途で拡販を計画している。また、物流ロボット・自動化システムに特化したロボティクスセンターを新設し、最大積載重量1.9トンの自律走行型搬送ロボットや自律走行フォーク型搬送ロボットを投入した。自律走行型紫外線照射ロボットでウイルス殺菌作業の自動化も追求しており、これらが下期以降の利益貢献につながりそうだ。

 株価は6月30日の決算発表後に大きく下落したため、PERは9倍台半ば、PBR(株価純資産倍率)は約0.4倍と、バリュエーションの割安感が台頭。調整一巡感が高まる中、断続的な自社株買いを行っていることに加え、テクニカル的にも、日足のRSI(相対力指数)やサイコロジカルラインといったオシレーター系指標が「売られ過ぎ」を示唆する。ここからは上値余地が大きく、下値余地は限定的な印象だ。

提供:モーニングスター社

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