<相場の読み筋>8月30日

2021/8/30 7:45

 前週末27日の米国株式は、反発した。NYダウが前日比242.68ドル高の3万5455.80ドル、ナスダック総合指数が同183.694ポイント高の1万5129.501ポイントで取引を終了。ナスダック総合指数は2日ぶりに終値ベースでの史上最高値を更新した。出来高概算は、NY市場が7億3637万株、ナスダック市場が38億7127万株だった。注目されたカンザスシティ連銀主催「経済シンポジウム」(ジャクソンホール会議)でパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長は、「景気回復が続けば、年内にテーパリング(資産購入の減額)を開始することが適切」と述べた。早期の利上げに関しては否定したことから、利上げへの警戒感が後退。景気敏感株を中心に幅広い銘柄が買われた。

 ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は、アルファベット(グーグルの持株会社)<GOOG>やアマゾン・ドットコム<AMZN>、テスラ<TSLA>などが買われ、同指数の上昇をけん引した。

 30日の東京株式は反発後、もみ合いとなりそう。前週末27日は下げ渋る動きをみせていたことや、注目されたジャクソンホール会議でのパウエルFRB議長の講演を受け、米国株式が反発したこともあり、買い先行スタートが見込まれる。ただ、買い一巡後は、買い手がかり材料に乏しいことや、戻り待ちの売りも警戒され、上値を抑えられる格好となる場面も想定される。為替相場は、ドル・円が1ドル=109円台の後半(前週末27日は110円10-11銭)とやや円高方向にある一方、ユーロ・円が1ユーロ=129円台の半ば(同129円48-52銭)と小動き。前週末27日のADR(米国預託証券)は円換算値で、パナソニック<6752.T>、アドバンテスト<6857.T>、三菱UFJ<8306.T>などが、同27日の東京終値に比べ高い。シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、同27日の大阪取引所清算値比215円高の2万7855円だった。

(イメージ写真提供:123RF)

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