<相場の読み筋>10月4日

2021/10/4 7:45

 前週末1日の米国株式は、NYダウが前日比482.54ドル高の3万4326.46ドルと反発、ナスダック総合指数は同118.115ポイント高の1万4566.697ポイントと6日ぶりに反発して取引を終了。出来高概算は、NY市場が9億1217万株、ナスダック市場が59億1150万株だった。米製薬大手のメルク<MRK>が、開発中の新型コロナウイルス感染症の経口治療薬について、有効性を確認し緊急使用許可をFDA(米食品医薬品局)に申請すると発表。経口治療薬の開発による経済の正常化期待に加え、米9月ISM製造業景況指数が61.1と、市場予想平均の59.6を上回ったこともあり、NYダウは一時640ドルを超える上昇をみせる場面もあった。同指数の採用銘柄では、メルクのほか、ウォルト・ディズニー<DIS>やアメリカン・エキスプレス<AXP>などが、値上がり率の上位に入っている。

 4日の東京株式は反発後、上値の重い展開か。日経平均株価は前週末1日、大幅に5日続落した反動や、現地1日の米国株式市場が上昇したことから、買い戻しの動きが先行するとみられる。また、きょうの臨時国会で、自由民主党の岸田文雄氏が内閣総理大臣に指名される見込み。同氏は、総裁選挙で補正予算の編成を示唆しており、新型コロナ対策や脱炭素、少子化などに関連する銘柄に、関心が向かう可能性もある。ただ、戻り待ちの売りも想定されることから、買い一巡後は、停滞商状となる場面もありそう。為替相場は、ドル・円が1ドル=110円台の後半(前週末1日は111円26-27銭)、ユーロ・円が1ユーロ=128円台の半ば(同128円82-86銭)と円高方向に振れている。

 前週末1日のADR(米国預託証券)は円換算値で、パナソニック<6752.T>、ファナック<6954.T>、三菱UFJ<8306.T>などが、同1日の東京終値に比べ高い。シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、同1日の大阪取引所清算値比230円高の2万9050円だった。

(イメージ写真提供:123RF)

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