ゼネテック、デジタルツインを高速・高精度に―AIを活用した3Dシミュレーターを開発

株式

2021/10/28 8:30

 ゼネテック<4492.T>はBIRD INITIATIVE(東京都中央区)との協業により、最新鋭のAI(人工知能)・3Dシミュレーター「iPerfecta(アイパーフェクタ)」を開発し、販売を開始した。

 アイパーフェクタはゼネテックが日本での総代理店を務める3次元のシミュレーションソフトウエア「FlexSim(フレックスシム)」と、BIRDの持つAI技術を融合したシステムだ。

 フレックスシムは世界81カ国で使用され、累計5万7000以上のライセンス販売実績がある3次元のシミュレーションソフトウエア。製造業や物流業界などで導入されている。製造ラインや加工プロセスを軽量な3Dグラフィックで表現し、人やモノの流れの「見える化」を実現、稼働率や作業時間をグラフなどで表示する。

 一方、複雑な生産ラインの場合、3Dシミュレーターでは現実世界を再現するため、膨大なデータ入力が必要となっていた。この課題を解決したのがBIRDの開発したAIソリューション「assimee(アシミー)」。AIの活用により、従来よりも少ないデータで精巧なデジタルツイン(現実の世界を双子のようにコンピュータ上で再現すること)を構築する。さらに、目標とする結果を設定すると、AIが稼働状況や台数を計算し、最適解を算出する。こうした仮説検証が可能となることで業務改善の正確性とスピードを高め、従来より生産性を飛躍的に向上させるという。

 25日に行われたアイパーフェクタの記者発表会では、自動車メーカーなどの製造業や、物流業界の大企業を対象に「国内において5年で300ライセンス販売を目指す」(ゼネテック)との目標を掲げた。また、品質をさらに向上させることで、スマートシティやモビリティなど、業界を超えた社会分野への適用も視野に入れているという。

提供:モーニングスター社

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