キリンHDが小動き、岡三証は「中立」継続、目標株価は2050円に引き下げ

株式

2021/12/30 16:25

 キリンホールディングス<2503.T>が小動き。岡三証券では29日付で、投資判断「中立」を継続、目標株価は2350円から2050円に引き下げている。

 22年12月期連結事業利益は前期比5%増と予想するものの、原料高、ホームタップの減速、ERP稼働に伴う費用増などを考慮し、業績予想を大きく引き下げるとしている。ミヤンマーの状況は不透明ながら、リスクはおおむね織り込み済みだろうとしている。

 同証券では連結事業利益について、21年12月期1612億円(前期比0.6%減、従来1685億円、会社側計画は1700億円)、22年12月期1694億円(従来1860億円)、23年12月期1838億円(同2014億円)と試算。22年12月期は、キリンビール社を109億円減額し、全社費用を56億円増額したことを主因に挙げている。

 また、アルミを中心とした原料コストの上昇、国内のERP稼働に伴う償却費などの増加などを見込んでいる。全社的なコストダウンの取り組みにより増益を確保すると予想するものの、主力のキリンビール社は、業務用ビールが回復する見通しも、構成比の高い缶製品は逆風の局面になると予想している。一方で、最悪のシナリオは約300億円の無形資産の減損損失と、清算後の支払いが行われないこととみるが、これらのリスクは株式市場に既に織り込み済みだろうともしている。

 30日の終値は、前日比0.5円高の1847円。

提供:モーニングスター社

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