<年末年始特集>2022年の注目テーマ(2)

株式

2021/12/30 18:02

(1)からつづく

―パワー半導体―省エネ、EVなどを支える、縁の下の力持ち

 パワー半導体とは電圧や周波数などの制御や直流・交流の変換などに使われる電子部品。コンピュータ―などの記憶素子として使われるメモリー、演算処理に使われるロジックなどとは違った使われ方をする。温暖化対策が加速するなか、電力を効率的に制御し省エネルギーを実現する中核部品として注目度が高まっているうえ、電気自動車(EV)の普及加速で需要が大きく伸びると期待されている。EVでは主にバッテリーの直流電流を交流に変換し、適正な電圧と周波数に調整する機能などを提供する。現在、パワー半導体の基盤には主にシリコン(Si)が使われているが、より高い電圧を効率的に制御できるようになる炭化ケイ素(SiC)が主流になると見られ、素材も注目を集めよう。

 関連銘柄=テセック<6337.T>、タカトリ<6338.T>、三菱電機<6503.T>、富士電機<6504.T>、サンケン電気<6707.T>、ルネサスエレクトロニクス<6723.T>、新電元<6844.T>、ローム<6963.T>など。

―岸田首相の成長戦略―「リカレント教育」関連に注目

 岸田首相が掲げる成長戦略にも注目したい。21年11月に閣議決定され成長戦略では「デジタル田園都市国家構想」が掲げられ、地方のデジタル化を推進することで、過疎化や高齢化など様々な課題の解決を図ることを目指している。自動運転や、医療、教育、農業などにデジタル技術を導入する。また、デジタル分野での人材育成を図るため、社会人が学び直す「リカレント教育」にも力を入れる。首相の新たな諮問機関として「教育未来創造会議」が新設された。リカレント教育や職業訓練によるスキルアップで、雇用の拡大と安定、経済の成長を目指す。新たなスキルを身につけた人材が増えれば、雇用の流動化も進みそうだ。

 関連銘柄=レアジョブ<6096.T>、ベネッセホールディングス<9783.T>、ヒューマンホールディングス<2415.T>、ビジネス・ブレークスルー<2464.T>、TAC<4319.T>、ディップ<2379.T>、クラウドワークス<3900.T>、リクルートホールディングス<6098.T>、エン・ジャパン<4849.T>など

提供:モーニングスター社

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