<新興国eye>トルコ財務相、「インフレは1月にピーク迎え、今夏から減速開始」と予想

新興国

2022/1/19 10:55

 トルコのヌーレッディン・ネバティ財務相は14日、米経済通信社ブルームバーグのインタビューで、インフレ見通しについて、「インフレ加速は1月にピークを迎え、以降の伸びはほぼ横ばいとなり、今夏には季節的要因による食品物価の低下により減速し始める」との見方を示した。地元紙ヒュリエトなどが伝えた。

 同国の最新のインフレ指標によると、21年12月CPI(消費者物価指数、03年=100)は前年比36.08%上昇と、前月(11月)の21.31%上昇から伸びが加速した。

 同相は、インフレ加速の大きな要因の一つとなっている通貨トルコリラの急落について、「リラ安とエネルギーコストの上昇で1月のインフレ率は加速するが、それ以降はピークアウトし、今年末時点で制御可能な水準に落ち着く」とし、その上で、「23年6月の総選挙のころにはインフレ率は1ケタ台に落ち着く」としている。

 ただ、市場ではリラが過去3カ月間で50%も下落したことを考えると、同相のインフレシナリオは実現しない可能性もあるとみており、米大手金融機関の一部では、トルコのインフレ率は22年上期(1-6月)に前年比50%上昇を超え、22年末ごろまでほとんど変わらないと、悲観的に予想している。

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 上場MSエマ<1681.T>

提供:モーニングスター社

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