<米国株情報>ナイキ第3四半期決算、売上高・利益予想上回り、株価反発

株式

2022/3/23 10:09

 スポーツ用品大手ナイキ<NKE>が21日引け後に発表した22年5月期第3四半期(21年12月-22年2月)決算は、純利益が前年比4%減の13億9600万ドル、希薄化後EPS(1株当たり利益)は同3%減の87セントとなったが、市場予想の71セントを上回った。

 売上高は同5%増の108億7100万ドルとなり、市場予想(105億9000万-106億ドル)を上回った。最大の北米市場での販売に注力した結果、北米部門売上高は同9%増の38億8200万ドル、欧州・中東・アフリカ市場も同7%増の27億7900万ドルと、堅調だった。対照的に、中国市場は同5%減の21億6000万ドルと落ち込んだ。中国市場では21年初め、西側ブランドに対する不買運動の高まりを受け、ナイキにも累が及んだが、回復途中にある。市場では来年度(23年5月期)まで中国市場での売上は回復しないと見ている。他方、アジア・太平洋・中南米は同11%増の14億6100万ドルと、急増した。

 オンライン販売は前年比19%増となった。特に、北米は同33%増と急増し、オンライン販売全体を押し上げた。また、ナイキが直接販売するダイレクト部門は同15%増の46億ドルとなった。

 同社は23年5月期の業績見通しを示さなかった。同社では22年5月期第4四半期(3-5月)の結果を待ち、公表したい考えだ。マット・フレンドCFO(最高財務責任者)は、「(業績の)急変動を生み出すいくつかの新しい要因がある」とし、インフレの急上昇やサプライチェーンのボトルネック(制約による品不足)が続いていること、さらにはロシアによるウクライナ侵攻、それに伴う西側諸国の対ロ経済制裁による業績への見通しが不透明となっているためとしている。ボトルネックの問題を反映し、同社の2月末時点の在庫は前年比15%増の77億ドルと、急増している。

 同社の株価は21日、前週末終値比0.8%安の130.19ドルで引けたが、決算が発表された時間外取引で急伸。22日は前日終値比2.2%高の133.09ドルとなり反発した。

<関連銘柄>

 NASD投信<1545.T>、NYダウ投信<1546.T>、上場米国<1547.T>、

 SPD500<1557.T>、NYダウ<1679.T>、NYダウブル<2040.T>、

 NYダウベア<2041.T>

提供:モーニングスター社

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