<米国株情報>テスラが急伸、独生産拠点「ギガファクトリー2」操業開始を好感

株式

2022/3/23 16:19

 電気自動車(EV)大手テスラ<TSLA>は22日、ドイツ南東部ブランデンブルク州グリューンハイデで、欧州初となる総工費55億ドル(約6658億円)のEV生産拠点「ギガファクトリー2」の開所式をショルツ独首相の出席の下で行い、操業を開始した。経済情報専門サイトのマーケットウォッチなどが伝えた。

 これを受け、同社の株価は22日、前日終値比7.91%高の993.98ドルとなり6連騰。時価総額も約1.2兆ドルと、1兆ドルの大台を突破した。

 ギガファクトリー2では、クロスオーバーSUV(スポーツ用多目的車)「モデルY」を中心に少なくとも年間50万台のEVとEV用充電池が生産され、従業員数は1万2000人超となる見通し。市場では22年のドイツ工場での生産台数は約11万台にとどまるとみている。テスラは全体の22年生産台数を前年比60%増の約150万台と計画しており、この達成にはドイツ工場の操業開始がカギを握る。

 同社は3月4日、ブランデンブルク州政府からの操業開始の許可を受けたあと、操業開始許可に対する一般異議申述期間や大気汚染・水資源利用などに関する環境影響評価期間が終了するのを待っていた。テスラの当初計画では21年初夏から操業を開始する予定だったが、19年11月の工場建設発表後、コロナ禍やサプライチェーンのボトルネック(制約による品不足)の問題、さらには地元環境保護団体の反対運動などで操業開始のスケジュールに遅れが生じていた。

 ただ、ドイツ工場の操業が始まっても大量の工業用水の使用に反対している地元の環境保護団体との利害調整が当面の課題。環境保護団体は、「工場が稼働すれば大量の工業用水が使用され、地元の水資源枯渇など周辺環境に悪影響を及ぼす」として、20年2月に地元自治体を相手取って訴訟を起こすなど、反対運動が続いている。

<関連銘柄>

 NASD投信<1545.T>、NYダウ投信<1546.T>、上場米国<1547.T>、

 SPD500<1557.T>、NYダウ<1679.T>、NYダウブル<2040.T>、

 NYダウベア<2041.T>

提供:モーニングスター社

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