<新興国eye>トルコ失業率、21年は12.0%に低下―20年は13.1%

新興国

2022/3/25 9:02

 トルコ統計局が23日発表した、21年の失業率(季節調整後、15歳以上)は12.0%と、新型コロナウイルスの感染拡大が始まった20年の13.1%を下回った。

 政府は21年3月にパンデミック規制を一時緩和したが、その後、感染が急拡大したことを受け、4月15日から5月17日まで全国的なロックダウン(都市封鎖)に入り、再び規制を強化した。しかし、ロックダウンを解除した5月中旬以降、製造業や建設業、サービス業でも観光業とカフェ・レストランで雇用が急回復している。

 年代別でも15-24歳の若年層の失業率は22.6%と、前年の24.9%を下回った。

 また、労働供給の余地(活用できていない労働力)を示す、いわゆる未活用労働者比率は24.4%と、20年の25.4%(21年9月に29.5%でピーク)を下回り、雇用市場のたるみ(労働力などの余剰)が改善した。

 失業者数(15歳以上)は前年比12万1000人減の391万9000人と改善を示した一方で、雇用者数も同210万2000人増の2879万7000人と大幅に増加し、回復が進んだ。雇用率は45.2%と、20年の42.7%を上回った。

 セクター別雇用者数を構成比別に見ていくと、サービス業が全体の55.3%(20年は55.9%)を占めて最も高く、次いで製造業の21.3%(同20.5%)、農業の17.2%(同17.7%)、建設業の6.2%(同5.8%)と、製造業と建設業で急増した。

 労働市場参加率は51.4%と、20年の49.1%を上回った。

 政府が21年9月6日に発表した22-24年の新中期3カ年経済計画では、21年末時点の失業率の見通しを12.6%と予想していた。

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 上場MSエマ<1681.T>

提供:モーニングスター社

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