明日の日本株の読み筋=上値の重い動きか、3月期末特有の需給要因が一巡

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株式

2022/3/30 16:30

 あす31日の東京株式市場は、上値の重い動きか。30日に3月末配当の権利落ちを終え、配当再投資に絡む先物買いもこの日でほぼ終了。3月期末特有の需給要因が一巡し、買いニーズが減退するとみられる。実質新年度入りで、新規マネーの流入が期待されるが、機関投資家などの益出し売りが出やすいとの見方もあり、先行きの需給は見通しづらい。

 一方、ロシアとウクライナは29日、停戦交渉を行い、両国の交渉進展が期待された。ウクライナ側はNATO(北大西洋条約機構)への加盟に代わる関係国との新たな安全保障の枠組みを提案し、ロシア側は首都キエフ周辺などで軍事作戦を大幅に縮小すると述べた。ただし、ロシアのプーチン大統領にとって承服し難い内容が含まれており、先行き楽観できないとの読みは根強く、不透明感を引きずったままと言えそうだ。

 30日の日経平均株価は大幅反落し、2万8027円(前日比225円安)。ウクライナ情勢の過度な警戒感が後退し、29日の欧米株式は上昇したが、3月末配当の権利落ちの影響(マイナス240円程度)で小安く始まった。すかさず小幅高に転じる場面もあったが、株価指数先物売りを交えて軟化。円高・ドル安歩調が重しとなり、売り圧力が続き、下げ幅は一時500円を超えた。一巡後は引けにかけて下げ渋ったが、配当落ち分に近い下げとなった。市場では「短期で急騰してきただけに冷却期間が必要」(準大手証券)との声が聞かれた。

提供:モーニングスター社

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