<新興国eye>トルコ2月失業率、10.7%に低下―8カ月ぶり低水準

新興国

2022/4/12 11:27

 トルコ統計局が11日発表した2月失業率(季節調整後、15歳以上)は10.7%と、1月の11.2%を下回り、21年6月(10.6%)以来8カ月ぶりの低水準となった。1年前のパンデミック中の21年2月の13.2%や新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)前の19年2月の13.8%を大きく下回っている。背景には新型コロナ感染が小康化し、規制解除で観光業やカフェ・レストランでの雇用が回復していることがある。

 年代別では、15-24歳の若年層の失業率は20.7%と、1月の21.3%を下回り、3カ月連続で減少した。水準的には21年10月(20.3%)以来、4カ月ぶりの低水準。前年同月の26.4%も下回った。

 また、労働供給の余地(活用できていない労働力)を示す、いわゆる未活用労働者比率は21.8%と、1月の22.7%を下回り、2カ月連続で低下。21年9月(21.7%)以来、5カ月ぶりの低水準で、雇用市場のたるみ(労働力などの余剰)が緩和した。

 失業者数(15歳以上)は前月比17万8000人減の357万9000人と、4カ月ぶりに減少に転じ、前年同月比でも62万3000人減と、大幅に改善した。一方、雇用者数も同9万人増の3000万6000人と、増加に転じた。前年比では241万5000人増と、雇用回復が続いている。雇用率は46.6%と、1月と変わらずとなったが、前年同月の43.6%を上回った。

 労働市場参加率は52.2%と、1月の52.4%を下回り、2カ月連続で低下。21年10月(52%)以来、4カ月ぶりの低水準。ただ、前年同月の50.2%を上回った。

 一方、季節調整前の失業率は11.4%と、1月の12.1%から低下し、前年同月の14.1%を下回った。

<関連銘柄>

 上場MSエマ<1681.T>

提供:モーニングスター社

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