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来週の日本株の読み筋＝景気に不透明感も下値抵抗力を示せるか

国内市況

株式

2022/5/6 16:33

　来週（９－１３日）の東京株式市場は、景気に不透明感が漂うなか、下値抵抗力を示せるかが注目される。

　ゴールデンウイーク中の米国市場の乱高下を受けた６日の東京株式市場では、日経平均株価が前場は軟調に推移したものの、後場に騰勢を強めた。インフレやウクライナ危機を背景とする世界景気の先行き不透明感は依然として色濃いが、日本株相場は一定の底堅さをみせた。

　焦点のＦＯＭＣ（米連邦公開市場委員会）では、市場予想通り０．５％の政策金利の誘導目標引き上げが決まった。次回６月会合ではさらに大幅な０．７５％の追加利上げも視野に入っていたが、パウエルＦＲＢ（米連邦準備制度理事会）議長はそうした強硬策には慎重な見方を示し、マーケットではいったんリスクオフムードが後退した。しかし、強気スタンスは継続せず、５日にはＮＹダウが一気に１０６３ドル下落。前日の９３２ドル高から一転して急落した。ＯＰＥＣ（石油輸出国機構）プラスでは増産幅の拡大が見送られ、原油高の再燃も懸念されている。

　ただ、足元の企業の決算や新年度見通しの発表を通じて、マーケットは物価高の影響にメドを付けつつある。生産性の改善などで前向きな業績予想が打ち出されるケースも散見され、選別物色は活況だ。１ドル＝１３０円台に乗せた円安も相場を下支えしている。

　１１日にはトヨタの決算が発表される。１－３月（前３月期第４四半期）については半導体不足に伴う減産や、原材料高の悪影響が想定される。半面、今期通期の収益予想に対する期待値は高い。会社側が慎重な計画を打ち出すことも考えられるものの、為替や生産台数の前提次第で上ブレ余地を見いだす向きもありそうだ。また、既に開示された部品メーカーのガイダンスは比較的強めの傾向がみられる。

　スケジュール面では、国内で９日に３月１７、１８日開催の日銀金融政策決定会合議事要旨、１０日に３月家計調査、１１日に３月景気動向指数、１２日に４月２７、２８日開催の日銀会合「主な意見」と４月景気ウオッチャー調査が発表される。１３日は決算発表ピーク。海外では中国で１１日に４月生産者・消費者物価、１２日に米４月生産者物価など。

　６日の日経平均株価は反発し、２万７００３円（前営業日比１８５円高）引けとなった。米インフレ懸念を背景に５日の米国株式市場で主要３指数が急落した流れを受け、前場早々に下げ幅は２７０円を超えた。ただ、売り一巡後は円安を支えに上げに転じ、一時２５０円超上昇する場面もあった。チャート上では、２万７０００円を回復するとともに、下向きながら７５日移動平均線もクリアし、とりあえず、このラインを保てるかどうかが試されることになる。

提供：モーニングスター社

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