<新興国eye>前週のロシアRTS指数、ルーブル高を受け続伸=BRICs市況

新興国

2022/5/9 11:38

 前週(4-6日)のロシア株式市場は、RTS指数(ドル建て)の6日終値が前日比2.85%安の1088.02、前週比では4月29日終値比0.60%高となり、続伸した。2-3日は「レーバーデー」の祝日で休場だった。

 休場明けで取引が再開された4日の指数は買い優勢で始まり、5日も値を上げ、3営業日続伸。

 4日は、ルーブル高を受け、買い優勢。ルーブルは輸入業者からの外貨需要が弱いことや、国内の資本規制で上昇しやすくなっている。ただ、EU(欧州連合)がロシア産原油輸入の段階的削減や、ズベルバンク(ロシア連邦貯蓄銀行)など大手3行を全世界の銀行間金融取引の仲介・実行を行うSWIFT(国際銀行間通信協会)から排除することを柱とした第6次対ロ制裁の検討を開始したことを受け、上値が抑えられた。

 5日は、EUの対ロ制裁は翌週まで最終決定しないという観測で先行き懸念がいったん後退した。

 週末6日は反落。海外市場の急落や、週明けにEUとG7(先進主要7カ国)各国の対ロ追加制裁が発表されるとの観測で売りが強まった。

 今週(11-13日)のロシア市場は、引き続きロシアによるウクライナへの軍事侵攻や西側諸国の対ロ制裁による地政学リスク、原油・ガス相場などが焦点となる。このほか、原油価格に影響を与える10日の米API(石油協会)週間石油在庫統計や11日の米EIA週間石油在庫統計も注目される。主な経済発表の予定は13日の4月CPI(消費者物価指数)など。9-10日はそれぞれ「戦勝記念日」の祝日と休日(1月2日日曜日新年休暇の振替休日)で休場となる。

<関連銘柄>

 WTI原油<1671.T>、ガス<1689.T>、原油<1690.T>、

 野村原油<1699.T>

提供:モーニングスター社

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