<新興国eye>前週の上海総合指数、政府の景気支援を好感し5週ぶり反発=BRICs市況

新興国

2022/5/16 9:49

 前週(9-13日)の中国株式市場は主要指標である上海総合指数の13日終値が6日終値比2.76%高の3084.284となり、5週ぶりに反発した。

 週明け9日の指数は反発して始まり、11日まで3日続伸した。

 9日は、前の週末の急落を受け、買い戻しが入る展開。ただ、新型コロナ感染拡大に伴う上海のロックダウン(都市封鎖)の長期化で中国景気が後退するとの懸念で、上値は重くなった。

 10日は、中国人民銀行(中銀)が第1四半期の金融政策執行報告を公表し、流動性を適度に維持し、経済を支援する方針を示したことなどが好感された。

 11日は、バイデン米大統領が記者会見で、インフレ対策の一環として、中国製品への追加輸入関税の引き下げを検討すると発表したことや、上海市内の半分でゼロコロナ対策が成功したと伝わったことが買い材料となった。

 12日は小反落。上海でコロナ新規感染者が2人見つかったことで、経済活動の再開遅れの観測が強まったほか、通貨人民元が下落したことで資金流出懸念が広がり、売り優勢となった。

 週末13日は反発。中国国務院(内閣に相当)がインターネットやクラウドサービスなどITに基づく新しいプラットフォーム経済の健全な発展を推進すると発表。中国当局の景気支援への期待感が高まった。

 今週(16-20日)の株式市場は引き続き、ウクライナ情勢と西側の対ロ制裁や米中関係、世界経済の動向、海外の金融市場の動向、国内では新型コロナ感染拡大や景気対策、人民元相場、石炭や原油などのコモディティ相場が注目される。主な経済指標の発表予定は16日の4月鉱工業生産と4月小売売上高、1-4月都市部固定資産投資、18日の4月住宅価格指数など。

<関連銘柄>

 上証50連動<1309.T>、上場パンダ<1322.T>、上場チャイナ<1548.T>、

 H株ブル<1572.T>、H株ベア<1573.T>、中国A300<1575.T>、

 南方A50<1576.T>

提供:モーニングスター社

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