<一撃!裏銘柄>西日本の有力スーパー、地盤強化で成長加速――ハローズ

株式

2022/5/19 11:46

 コロナ特需一巡後も成長を続けるスーパーのハローズ<2742.T>に狙いを定める。同社は中国・四国地方で展開し、長期ビジョンとして「瀬戸内商勢圏180店舗、3000億円構想」を掲げている。

 前2月期の営業利益(単体)は86億8800万円(前々期比14.3%増)となり、多くの小売チェーンがコロナ特需の反動に苦しむ中で過去最高益を更新した。既存商勢圏内への6店舗の出店と4店舗の大規模改装を控える今期は、営業利益87億円(収益認識基準適用)を計画している。

 市場の関心がアフターコロナに移る中でも、コロナ禍で高まった内食需要が一定程度残ることや、継続的に整備してきた物流インフラの拡大、商品開発、直接調達による商品供給力の高まりが期待できることから、ガイダンスは保守的な印象だ。

 同社は2025年までに低価格PB(=プライベートブランド、自主企画)「ハローズセレクション」の売上高構成比を現在の11.4%から15.0%まで引き上げる見通し。中国・四国・近畿の各地方6県にあるスーパーマーケットの食品売上高は約2.7兆円と、東京都の2.5兆円を上回っている。来期には坂出ロジスティクスセンター稼働を予定するほか、兵庫県と広島県にも低温センターを開設する。180店舗を見据えた物流体制構築は順調に進展しているといえよう。

 26年2月期を最終年度とする中期経営計画では、営業収益2000億円を展望しており、シェア拡大と利益成長が継続する状況下、先行き見通しは明るい。株価は昨年9月の戻り高値3120円を上抜けつつあり、まずは同年1月以来の3700円台が視野に入る。この成長力でPER11倍台、PBR(株価純資産倍率)1.4倍台は割安な水準だ。

提供:モーニングスター社

関連記事

マーケット情報

▲ページTOPへ