明日の日本株の読み筋=上値の重い展開か、上げピッチ速く利益確定売り出やすい

国内市況

株式

2022/6/7 16:30

 あす8日の東京株式市場は、上値の重い展開か。7日の日経平均株価は小幅ながら3営業日続伸し、2万7943円(前日比28円高)引けとなった。朝方は、6日の米国株高や円安進行を支えに買いが先行したが、すかさず利益確定売りが出て、いったん下げに転じた。その後、上げ下げを繰り返し、再び盛り返す場面もあった。円安を背景に自動車など輸出関連株を中心に堅調に推移し、後場序盤には2万8094円(同178円高)まで上昇した。ただ、買い一巡後は利益確定売りに伸び悩んだ。時間外取引で米株価指数先物が一段安となり、重しとなった。

 終値で2万8000円を維持できず、「目先達成感も意識される」(準大手証券)との声が聞かれた。5月12日安値(取引時間中で2万5688円)から、この日の高値で2400円超上昇した計算になり、上昇ピッチの速さから、上値では利益確定売りが出やすいとみられる。むろん、円安に伴い、輸出関連企業の採算改善が期待されるが、「円安があまりにも進み過ぎると国内物価・消費に影響を与えることになり、望ましくない」(銀行系証券)との見方も根強い。

 週末に日経平均先物・オプション6月限のメジャーSQ(特別清算指数)算出を控えるなか、SQ週の中日となる水曜日は機関投資家の持ち高調整の売買が膨らみ、相場が荒れやすいとされており、思惑的な売買に揺れる可能性もあろう。

提供:モーニングスター社

関連記事

マーケット情報

▲ページTOPへ